ウイスキー×炭酸水、この究極にシンプルで美味しい飲み方は食中酒としても食後酒としても定着し、老若男女の皆様に親しまれているウイスキーの飲み方です。
そんなハイボールですが、作り方(ウイスキーと炭酸のバランス)で味わいも変わってきます。今回はその美味しハイボールの作り方の黄金比についてお伝えさせて頂きます。
ハイボールの語源はこちらの記事でご紹介させて頂いておりますが、そもそもはウイスキーだけではなくブランデーやジン、ウォッカも含めたスピリッツに割材を混ぜる飲み物をハイボールとして呼ばれていたようです。
日本ですと大手ウイスキーメーカーを中心にハイボールがTVCMや飲食街のポスターや屋外広告でも積極的に展開していますね。
実はそもそもこのハイボール、最初のテスト店舗は福岡のとある居酒屋さんから提供をスタートしたことは業界内では有名な話です。一つのお店から全国的なアルコールドリンクになったことは「料飲店がトレンドを作り、家庭用で広げていく」という、ビジネスモデルの成功例とも言えます。
少しお話しがそれましたが、「ウイスキー&炭酸水」は特にから揚げとの相性は抜群。揚げ物のこってり感とハイボールのさっぱり感に勝るペアリングはこの世の中に無いのではないかと思うほどです。
それでは、各ビール会社の代表的なウイスキーのブランドからおすすめのレシピをまずは振り返ってみましょう。
サントリー:角ハイボールの作り方
①グラスを用意
②レモンを少し絞る
③氷を山盛り
④角1:ソーダ4(強炭酸)
⑤マドラーを一回し
アサヒ:ブラックニッカハイボールの作り方
①グラスに氷を入れる
②ブラックニッカ1:炭酸3
③軽く混ぜる
(お好みでレモンピール、スライス)
キリン:ホワイトホースハイボールの作り方
①グラスに氷を入れる
②ホワイトホースを30回くらい回してしっかり冷やす
③ホワイトホース1:炭酸:4
④マドラーを1回まわしてできあがり
このように振り返ってみるとポイントは「爽快さ」に集約されると思います。
共通点:氷を入れる、混ぜすぎない
氷を入れる:爽快感・清涼感を楽しんで頂く
混ぜすぎない理由:水1に対してウイスキーの比重は0.92なので自然とウイスキーが上に行くためそれほど混ぜなくても勝手に混ざる、として混ぜすぎると炭酸が抜けてしまうからです。
異なる点
- レモンを入れるか / 入れないか問題
- ウイスキーと炭酸の割合問題
- レモンを入れるかどうかは本当にお好みの問題となります、柑橘系の香りが好きであれば入れた方がよいですし、ウイスキーの香りを楽しみたい場合は入れないほうが良いでしょう。レモンたっぷり入れたハイボールで、レモンがかかった唐揚げを食べると、口の中が酸味に溢れるので本当にお好みで
- 私も大手ウイスキー会社で勤務していた際には、ハイボールの割合については仕事として非常な時間をかけて定義づけしたことがあります。というのも海外ではハイボールはあまり知られていない飲み方なので、日本支社で定義づけする必要が当時ありました。
いわゆるBAR業態でのヒアリングでは1:3の割合が多かったです。というのも食事よりもお酒が主体となる場所のためできるだけお酒の香り・味わいを楽しむためです。その点ではブラックニッカはお酒の味わいを楽しんでほしいバランスをご提案していると思います。また、ウイスキー自体を冷凍庫に入れて冷やして氷を入れない神戸ハイボールというスタイルも人気です。
しかしながら、ご自宅やお食事と一緒に召し上がる時にあまりにもウイスキーの味わいの主体性が出すぎないようにウイスキー1(30ml):炭酸水4(120ml)としました。
そのため、ハイボールの黄金比は下記ではいかがでしょうか?
・グラスはタンブラーかジョッキ、お好みで
・氷はしっかりと入れましょう
・ウイスキー1:炭酸水4 (容量はウイスキー30ml、炭酸水120ml)
・ウイスキーを先に入れて、それから炭酸水を注ぐ
・軽くステア(混ぜて)完成
*レモンはお好みで
ウイスキーはライトで飲みやすい上記でご紹介したブレンデッド・ウイスキーがおすすめですが、ラフロイグのような癖のあるウイスキーですともっとスモーキーな味わいをお楽しみ頂けますし、ジェムソンやブッシュミルズのようなアイリッシュウイスキーですと洗練さや青りんごの香りが勝ります。
その点熟成年数の高いものや、シェリー樽での熟成はウイスキーの味わいが濃すぎるためあまり相性が良くないものもあります。ぜひいろいろとお試し頂き、お好みのウイスキーハイボールをお楽しみください。
- Anh Vu
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